ラオス ボラベン高原 ミンティエン農園
ラオス ボラベン高原 ミンティエン農園
レモン、オレンジのようなフレッシュかつ軽やかな雰囲気も感じられる不思議な一杯。それでいて珈琲らしい奥ゆかしい味も健在。
「ラオス ボラベン高原 ミンティエン農園(Laos Bolaven Plateau Mingtien Farm)」は、東南アジアの中でも近年注目を集めるスペシャルティコーヒーの生産地・ラオスを代表する名産地のひとつです。高品質でありながらもまだ知名度が高くない「隠れた名産地」として、世界のコーヒー愛好家から関心を集めています。以下では、その産地背景・精製方法・味わい・生産者の取り組みを中心に説明します。
① 産地の特徴
ボラベン高原は、ラオス南部のチャンパサック県に位置する標高1,000〜1,350mの高原地帯です。周囲を火山に囲まれた肥沃な火山灰土壌と、昼夜の寒暖差、年間を通して安定した降雨量が、コーヒー栽培に理想的な条件を生み出しています。この地域では古くからコーヒーが栽培されており、現在ではアラビカ種(カツアイ、ティピカ、カトゥーラなど)を中心に、品質向上を目指したスペシャルティコーヒーの生産が盛んに行われています。
ミンティエン農園は、こうした豊かな自然環境を生かしながら、伝統と最新技術の両面を取り入れた生産を行うことで知られています。農園主のミンティエン氏は、家族経営のもとで地域農家と協力し、品質管理や持続可能な農業の普及にも尽力しています。
② 精製方法と品質管理
ミンティエン農園のコーヒーは、主に**ウォッシュド(水洗式)**で精製されます。完熟したチェリーを手摘みで収穫し、果肉を除去後、24〜36時間発酵槽で発酵。その後、清流水で丁寧に洗浄し、アフリカンベッドで天日乾燥されます。乾燥には7〜10日をかけ、含水率を約12%まで調整。こうして仕上がるコーヒーは、雑味のないクリーンな味わいが特徴です。
また、近年ではナチュラルやハニープロセスにも挑戦しており、果実感を引き出したバリエーションも増えています。品質管理の面では、収穫から精製、乾燥、選別までの全工程を自社で一貫管理し、ロットごとにトレーサビリティを確保。これにより、国際的な品評会でも高評価を得ています。
③ 味わいの特徴
ボラベン高原のコーヒーらしく、ミンティエン農園の豆はやわらかい酸味とナッツのような甘みのバランスが魅力です。
カッププロファイルの一例は以下の通りです:
-
フレーバー:トロピカルフルーツ、アーモンド、ミルクチョコレート
-
酸味:穏やかで丸みのあるシトラス系
-
ボディ:中程度でなめらか
-
後味:やや甘くクリーンな印象
浅煎りでは爽やかな果実感が際立ち、中煎りではキャラメルやチョコレートのようなコクが楽しめます。毎日飲んでも飲み疲れしない、バランスの取れた味わいが特徴です。
④ サステナブルな取り組み
ミンティエン農園では、環境保全型の農法にも力を入れています。化学肥料や農薬の使用を抑え、堆肥やシェードツリーを活用した**アグロフォレストリー(森林農法)**を実践。地域の小規模農家にもその技術を共有し、品質の底上げと地域経済の発展を目指しています。
また、女性や若手の雇用支援にも積極的で、農園全体が「持続可能なコミュニティモデル」として評価されています。
⑤ まとめ
ラオス・ボラベン高原 ミンティエン農園のコーヒーは、
-
火山性土壌が生むやわらかく芳醇な味わい
-
ウォッシュド精製によるクリーンで上品な香味
-
環境と共生する持続可能な生産体制
これらが調和した、東南アジアを代表するスペシャルティコーヒーです。派手さはないものの、丁寧な手仕事と自然の恵みが感じられる、穏やかで奥行きのある一杯として、世界中のロースターから注目を集めています。